一見、同じ箱に見えますが、、、
展開してみると、、、
なんと、全然違う形なんです!!
何がどう違うのか、解説していきます。
A式
2枚目の写真の形式をA式と呼びます。1枚目の写真では左側です。
段ボール箱の中で、一番よく使われる形式です。段ボール箱と言えばこの形式を思い浮かべるのではないでしょうか。
特徴はハイスピードで量産可能だという事。当然安価になります。1ラインで印刷も可能です。
内蓋がありますので、比較的強度もあり、箱だけで内容物を守ることも可能です。内容物が毎回変わる場合も、緩衝材等を入れて同じサイズの箱を使うことが出来ます。
メリットしかないやんと思いますが、デメリットもあります。上述したように内蓋があるという事は、その分かさばりますし、材料代が高くつきます。箱の幅面が大きくなればなるほど、蓋も大きくなり材料代が高く付くのです。あとは、細長い箱や平たい箱、極端に小さい箱や大きい箱などは、製造できないもしくはノリ貼り加工が出来ない場合があります。そんな場合は、ワイヤ止め加工にしたり別の形式の段ボール箱で対応します。今回の写真は深さが浅い箱です。写真くらいの深さならA式で作れますが、これ以上浅くなるとA式では製造出来ません。
このくらいのサイズの場合、内容物や枚数によっては別の形式で作った方がメリットがある場合があります。
巻き込み式
それが3枚目の写真の巻き込み式と言う形式です。名前の通り、段ボールの上に商品を置いて巻き込む箱です。今回のような長さと幅が小さい箱はA式でも問題ありませんが、サイズが大きくなると段ボールの上に商品を置いて包み込むように梱包した方が圧倒的に作業効率が良いのです。A式の場合は当然、梱包する前に箱を組み立てなければなりませんが、巻き込み式はその必要がありません。さらにA式に比べると材料代が安く付きます。
じゃあ、巻き込み式でいいやんと思いますが、やっぱり弱点があります。まずは、A式に比べて量産が出来ない事です。正確には出来ない訳ではありませんが、量産出来る機械を持っている業者さんが少ないのです。トムソンという別の作り方もありますが、初回に木型代が掛かったり、印刷を入れる場合は別工程になったりして、結構な費用が掛かります。材料は安いのですが加工賃が高く付いてしまうのです。それとこの形式は箱だけでは強度を保つことが出来ません。A式に比べて材料が少ない分、圧縮強度が弱いのです。ですから巻き込み式は箱に対して内容物がぴったりと収まり、箱と内容物で支える必要があります。例えば、テーブルの天板やガラス板、印刷物など内容物の三辺がはっきりとしている物になります。
まとめ
マツヤ商会は昨年10月に、巻き込み式を量産出来る機械を導入しました。同じようなサイズでも、内容物や枚数によって箱の形式を使い分ければ、資材を安く調達出来たり、梱包に費やす作業時間が一気に短縮されます。必要に応じて適切な梱包資材をご提案致しますので、ぜひマツヤ商会へご相談ください。
(2025年3月21日 原田崇史)